2010年3月18日木曜日

そのランチ、2人で食べませんか? 〜TABLE FOR TWOという新しい寄付のカタチ

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みなさん、TABLE FOR TWO ってご存じですか? NPO法人なのですがその活動は、企業の社員食堂などでランチの中にヘルシーメニューを追加することを提案し、そのメニューに20円上乗せする、そしてその20円をアフリカの子供の給食として使う(1食が20円ぐらいらしい)というもの。貧困と肥満という正反対の社会問題を解決しようというのです。

今回読んだのは、そのTABLE FOR TWOの事務局長、小暮真久さんの「20円で世界をつなぐ仕事」。この運動、日本発のものだそうです。あまり詳しくない僕でも、なんとなく社会貢献では日本は遅れをとっているイメージがあるので、これは嬉しかったですね。

「清貧」じゃなくていい!


衝撃というか、目から鱗が落ちたのは、NPO団体だからといって、低収入である、というのはおかしいということ。私も、"低収入でも我慢して誰かのために頑張っている人たち"というイメージは持っていました。

確かに収入が低い、明日の生活がどうなっているかわからない、という状態で社会貢献など長く続けれるものではありません。また、収入がある程度ないと優秀な人材もやってきません。

アメリカでは結構な収入が約束されているNPO団体もある、というのは驚きました。収入もある程度あるからこそ、ビジネスの知識、経験が豊富な人材がその手法を社会貢献に活かせるのです。

「寄付してあげてるんだから」


もう一つ大きな問題は寄付する側の意識。寄付をした人が、自分が寄付したお金がすべてアフリカの子供にいくのではなく、団体の職員の給料や、イベントの飲み物代や、極端にいえば事務局のボールペンなどになりました、というと変な顔する人もいるかもしれません。

しかしもちろん冷静に考えれば、すべて必要であることは明白です。NPO側も寄付をしてもらうところに、そういう点からすべて説明していかなければいけないのは大変だなと感じました。

寄付はどうしても「してあげてる」という気持ちが働きます。寄付する側は、それで自分が得るものが目に見えないので、単なる"施し"と感じるのかもしれません。寄付する側も意識を変える必要があると思います。

大きな波が来ている


ビジネス感覚と社会貢献の意識。これは相反するものように思われます。しかし、この2つの融合が、今大きな波となって世界を動かそうとしています。Webのソーシャルメディアから広がるネットワーク、社会起業家、若い人達のボランティアに対する強い関心。すべてがうねりを起こして変わろうとしている、そんな事を漠然と感じていたので、今のタイミングでこの本に出会えたことがとてもラッキーだったと思いました。

ちょっとついてなかったのが、ちょうど3/14にTABLE FOR TWOの事がNNNドキュメントで放送されたばかりだった事。おしい!!もう少しこの本を読むのが早ければ間に合ったのに…。再放送は日テレNEWS24で3/21日18:30からです。CS放送なので自宅でCS放送が見れる人は見てみてはいかがでしょうか。残念ながらウチではみれません…。

TABLE FOR TWO 公式サイト

参加できるのは、企業だけでなく個人でもOK。
TABLE FOR TWOプログラムを実施しているレストランで、ヘルシーメニューを購入すると、アフリカの子どもたちの給食になるようです。
また、BOX FOR TWO というお弁当箱の販売ももうすぐ始まるようです。どんどん動いている様子がとても頼もしいです。これからも応援していきたいと思います。

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